2012年4月26日木曜日

Sybase Unwired Platform 開発 (その1:はじめに)



Sybase Unwired Platform(SUP)による開発をしてみましょう。

SUPはSAPを含むいろんなバックエンドシステムとモバイルデバイスをつなぐプラットフォームです。バックエンドとしては、



  • RDB(JDBC接続)

  • WebService (WS/SOAP)

  • SAP(JCo接続)

をサポートしており、モバイルデバイスとしては、



  • BlackBerry

  • WindowsMobile

  • iOS(iPhone/iPad)

をサポートしています。今後はAndroidもサポート予定のようです[*1]。

[*1]詳しくは以下参照。

http://www.sybase.com/products/mobileenterprise/sybaseunwiredplatform

SAPが買収したことからもわかるとおり、SAP環境との接続実績は海外では数多くあり、実際に色々な企業で利用されているようです。

SUPは実際には開発環境と実行環境で構成されており、MBO(Mobile Business Object)という中間オブジェクトを通じてデバイス側から楽にバックエンドと通信できる実行環境を提供しているのが特徴的です。

このMBO、イメージ的にはO/Rマッピングされたオブジェクトに近いのですが、そこはSybase、実行時は分散DBに似た形で、バックエンドシステムにあるデータをSUPサーバ上で部分的に保持/更新したり、またモバイル側でも保持/更新したりすることができます。このMBOは開発時はEclipseを利用し、バックエンドシステムのテーブル(RDB)なり、WSなり、BAPI(SAP)なりからドラッグ&ドロップで作成することが可能です。

開発ステップとしては、このMBOをまずは作成し、次にモバイルのアプリケーション(UI)を開発していくのですが、SUPは実際にはJavaで出来ていますので、BlackBerryですと画面も含めて簡単に作成できます。具体的にはMBOを基に、ドリルダウン型の画面フロー(メニュー=>一覧表示=>編集)と各画面を作ってくれます。たぶんBlackBerryであれば1時間くらいで簡単なマスタメンテアプリだったら画面含めて作成できてしまうと思います。ただ、iOSの場合はどうするかというと、MBOをEclipse上で作成した後にObjective-C用のソースコードをExportさせ、それをMacのXCode上でImportしてUIは別途開発、という形になります。

SUPは実際にはもう少し複雑で、Workflowをベースにした開発フレームワークを持っており、こちらだと画面フロー/画面含めてEclipse上で一環した開発ができてしまいます。ただ、本ポストではせっかくなので素のSUPで、まずはRDB、できればSAPにつなぐ形でSUP開発の仕方を示せればと思います。




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