2012年5月29日火曜日

SUP Architecture


なかなか濃い内容書かれています。DOEの詳細まで。

http://scn.sap.com/docs/DOC-28502
あとはエントリポイントとしては以下がいいですね。
http://scn.sap.com/docs/DOC-8803

2012年5月24日木曜日

ネイティブ開発時のSUPのメリット


もしネイティブ開発(例えばiOS)時にSUPを開発基盤として選択するとして、またバックエンドがSAP外であるとすると、何がメリットになるのでしょうか?
すぐに思いつくのは以下です。


  • MBO(Mobile Business Object) が使える
  • MAKit(Mobile Analytics Kit)が使える
  • ユーザやデバイスの登録/認証や通知機能を開発しなくて良い


MBOは以前postしたように、O/RマッピングされたようなSUP上のデータオブジェクトで、実際にはバックエンドデータのキャッシングもしてくれます。また、SUP上のMBOのデータはローカルデバイスにも同期されるため、「オフライン要件」がある場合に有用です。ここまでデータキャッシュを実現しているフレームワークはまだ無いのではないでしょうか?


MAKitは、これはインタラクティブなグラフやチャートを表示できるもので、名前どおり「分析系のアプリ」作りに良いです。
http://blogs.sap.com/analytics/2012/03/16/mobile-analytics-kit-launches/



あとは「 ユーザやデバイスの登録/認証や通知機能を開発しなくて良い 」というのは、その部分をSUPの基盤サービスが提供してくれている、という意味です。さすがにSUPはモバイル専用のAPサーバなのでそこらへんは一通りそろっています。

一方で悪いところは、
・SUP自体やMBOをコールするAPIを追加で覚えないといけない。またXCodeとMBO操作機能が統合されていない(MBOのスタブコードをEclipseから吐き出し、XCodeに読み込ませて開発していく必要がある)
・価格が高そう (開発ユーザと実行エンジンライセンスが必要)
・中間にSUP挟むので、デバッグが難しそう (バックエンド<->SUP、SUP<->デバイスと分けてチェックしないといけない)
でしょうか。

なので開発ツールとしての魅力はまだまだなところも多いです。

ただ、SAPは今後はSAP Mobile application storeにモバイルアプリ公開して、ユーザが購入したらすぐNetWeaver Cloudで動かせるようにする、というマーケットプレースとCloud実行環境を構築する予定になっていますので、そこの切符を手に入れられるというのが本当のメリットのような気がします。


※参考
http://blogs.sybase.com/ithain/?p=1796
http://www.bluefinsolutions.com/insights/blog/the_developers_guide_to_the_sap_mobility_platform/

2012年5月16日水曜日

NetWeaver Cloud

NetWeaver Neoは名前が変わってNetWeaver Cloudになったみたいですね。
ちなみにCloud connector に関する情報もちらちら出てきました。以下のヘルプにあるとおり、技術としてはAccADを利用するみたいです。
https://help.netweaver.ondemand.com/install_configure_scc.html

2012年5月10日木曜日

MEAP比較

MEAPとは、wikipediaに書かれていますが、Gartnerによると「3のルール」があるらしく、「3つ以上のモバイルアプリ」「3つ以上のデバイス」「3つ以上のバックエンド」をサポートするものらしいです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Mobile_enterprise_application_platform

ちょっと情報は古いのと、「3つのルール」を満たしていない単体開発フレームワークもありますが、なかなか良い表が出ています。
http://www.wilsonmar.com/android_app_frameworks.htm#DevOptionz

これをみるとSycloをSAPが買収し、さらにPhoneGapやSencha、あとTitaniumと提携したので、SAPのMEAP(SUP)はかなりいいポジション取ってきているようにみえますね。

2012年5月7日月曜日

NetWeaver Gateway のメリット

モバイル開発で注目が高まっているNetWeaver Gatewayですが、これを入れることによる具体的なメリットは何でしょうか?

製品紹介で謳われているメリットは以下のとおりです。

  • オープン。どんなデバイス、どんな(ユーザ)エクスペリエンス、どんなプラットフォームからも利用可能
  • 人。ユーザインタラクションシナリオに最適化されている
  • バージョン制約なし。どんなBusiness Suiteに対しても利用可能
  • 開発者: 簡単なAPI。SAPの知識必要なし
  • 標準: REST、OData/Atomに基づいている

これだけだと、どうしても「ODataでRESTをサポートするからすごい」的に見えてしまいます。まるで昔よくあった「XMLサポートするからすごい」みたいです。

ERP側のデータをアクセスするしくみはそれなりに昔からありました。UIインタラクションだとRFCなりWebServiceなりでERPのBAPIやES(Enterprise Services)を直接呼んで来たわけです。そこに1段かますのは、何かもっとうれしいことが無いといけませんよね。

もし挙げるとすると、以前ポストしたとおり以下のところでしょうか。

  • 今まで難解だったBAPIコールを簡略化してくれる(パラメータ構造をフラット化)
  • SAP BusinessWorkflowのワークアイテム取得/処理実行をしてくれる
  • レポート実行してくれる(ABAPレポートやBW)
  • 自分でつくるSAPのバッチインプット的なもの(ScreenScrapingと呼びます)ベースの入出力もサポートしてくれる

あとはやっぱり「既存の開発手法と比べてこれをいれるとどのくらい開発効率性が上がるのか」「メンテナンシビリティは上がるのか」が詳しく知りたいところですよね。この製品は Microsoft の Duet Enterprise の内部で使われています。ERP<->SharePoint間のミドルウェアとしてです。この Duet Enterpriseのところにあるメリットなり事例なりをよく読むとここは何か浮かんで来そうです。

http://sharepoint.microsoft.com/ja-jp/product/related-technologies/pages/duet-enterprise-for-sap-and-sharepoint.aspx


あと、NetWeaver Gatewayはあまり大きなコンポーネントではなく、ERP 6.0EhP5 (AS ABAP 7.02)からは同居できるようです。ライセンスは追加でかかるようですが、一種のPlug-inとして考えるとまた見方変わるのかもしれませんね。

2012年5月5日土曜日

OnDemand Developer Eco System



http://scn.sap.com/community/cloud-computing-and-on-demand-solutions/blog/2012/04/16/sap-s-ondemand-developer-ecosystem-part-1-status-quo
いいブログですね。早くここに書いてあるとおり、OnDemandな開発環境/情報を、プライムなパートナだけでなく、一般技術者にも広く公開してほしいです。
なお、途中にあるCloud Offeringの絵を見るとSAPがPaaSで提供しようとしているサービスが分かりますね。


  • PaaSはCORE PlatformとEDGE Platform、SAP HANA DB、Shared Platform Serviceの大きく4つからなる
  • CORE Platform=ABAP(HANA上のNextGeneration ABAP?)、EDGE Platform=NetWeaver Neoという感じでしょうか
  • SAP HANA DBが中核DBとなるっぽいですね
  • Shared Platform Services としてはIDMやIntegration、Mobileサービス(Notificationとか?)を提供するっぽいですね
開発する側からすると、ブログで言われているSaaSのところのサービスはもちろんのとこと、PaaSの部分での「SAP HANA DB」と「Shared Platform Services」が気になるところです。
具体的には「GoogleAppEngineやForce.com、Azureと比べてどうなのか」です。まずSAP HANA DBのところは、

  • スケーラビリティでるのかどうか (HANA はあくまで RDBベースで、簡単に/安くスケールアウトできるようなものではないですよね? Key-Value型の分散DBじゃないですよね?)
  • HANAはそれ自体でいろいろとストアドでサービスを増やしている/プログラムかけるようだが、DBプリミティブではなく、そういうのも使えるのかどうか

です。あと、Shared Platform Servicesのところで言うと、最低限、以下のサービスが欲しいところです。
  • ワークフロー (NetWeaver BPMはどこに行った?)
  • 文書管理 (StreamWork?)
  • 検索 (Trexはどこに行った?)
  • 分析 (SaaSにあるBI OnDemandを使う?)
  • ポータル (Portal OnDemandを使う? もしくはStreamWork?)
  • 課金 (C2C??)
あとまたIntegrationのところでいくと、
  • オンライン連携 (UIの連携、RPC系連携、メッセージングとか)
  • オフライン連携 (ファイル連携、大きなデータのバッチ連携、ETLとか)
  • その他連携 (GoogleAppEngineやForce.com、Azureとか他のPaaSやSaaSとの連携方法とか)
が知りたいですね。NetWeaver PIなりNetWeaver BPMなり、BO DataServicesなりがどうPaaSとして関わってくるんでしょうかね。

# SAPってこんなにSaaS持っているんですね
#  http://www.sap.com/solutions/technology/cloud/overview/solutions.epx
# 今流行のSAP HANA、モバイル、UI開発のいいエントリポイントですね
# http://scn.sap.com/community/developer-center

2012年5月4日金曜日

SAPがモバイルアプリ開発でAdobe、Appcelerator、Senchaと提携

SAPがモバイルアプリ開発でAdobe、Appcelerator、Senchaと提携することが話題になっていますね。

http://www.publickey1.jp/blog/12/sapadobeappceleratorsencha.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120418-00000012-inet-mobi

SAPはSUP(Sybase Unwired Platform)でHWC(Hybrid Web Container)と呼ばれるPhoneGapと同じような仕組みも提供しています。具体的にどう変わっていくのでしょうか? 以下に情報がありました。

http://scn.sap.com/community/developer-center/mobility-platform/blog/2012/04/10/developer-announcemnet-third-party-tools

これをまとめると以下のとおりです。
  • Adobeとの連携: 実際にはPhoneGapとの提携。SUPのHWCはPhoneGapのJavaScript APIを取り込んで行く。既存のPhoneGapアプリを次期HWCでコード変更なく動くようにする。SAPバックエンドとはSUPのMBOで接続する (=つまりMBOとの接続コードは自分で追加する必要あり)。
  • Appceleratorとの提携: SAPがNetWeaver GatewayとODataでつながるJavaScriptライブラリを提供していく。
  • Senchaとの提携: Appceleratorと同様。
まあ結局はSAPバックエンドシステムと接続するには、SUPのMBOなり、NetWeaver GatewayおよびODataなりのミドルウェア/データモデルを知る必要があります。SAPでモバイルなりフロントまわりをつくるにはこれからは覚えていかないといけない技術ですね。NetWeaver GatewayはSAPのデータを分かり易くexposeしてくれるし、さらにREST型で処理も受け付けてくれるし、とてもいいツールです。例えば、
  • 今まで難解だったBAPIコールを簡略化してくれる(パラメータ構造をフラット化)
  • SAP BusinessWorkflowのワークアイテム取得/処理実行をしてくれる
  • レポート実行してくれる(ABAPレポートやBW)
  • 自分でつくるSAPのバッチインプット的なもの(ScreenScrapingと呼びます)ベースの入出力もサポートしてくれる
# NetWeaver Gateway 詳細は http://scn.sap.com/docs/DOC-24763

ただこれらを実施するには、これらSAPのデータ構造なりアーキを知っている、いわゆるABAPerの方達の助けがいるので、オープン/Web系の人が踏み出すには厳しいかもしれません (逆にがんばればオープン/Web系の人がSAPビジネスに入る良いとっかかりになる…?)。

ちなみにAppceleratorは以下の特設ページをもうつくっているようです。

http://www.appcelerator.com/sap

今後もっと提携を深めて、SAPからもサンプルをもっと提供していってほしいですね。